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新年明けましておめでとうございます。

組合員の皆様方には日頃より、組合運営と各事業へのご支援とご理解を賜りまして心より御礼申し上げます。
 昨年を顧みますと異常なほどに自然災害に見舞われた1年であるというのが私の正直な印象です。しかもその被害の規模は年を追うごとに大きくなるばかりで、就中気候の変化は花き業界に少なからず影響を与え続けています。思いも寄らない時期の台風による花枯れ・松枯れや相場の変動など、今までにない試練に立たされた思いがいたしました。
 その一方、我々花き業界に取って大変喜ばしい出来事があったことも忘れてはなりません。長年の悲願である「花き振興法」がようやく昨年6月に国会において成立したのです。この法律の施行により全国の花卉振興のために5億円の予算が組まれました。国家予算の中では小さな金額ですが、それでも全国の花き文化と産業の重要性が法律で認められたことは大変喜ばしいことです。さっそく京都でも花き産業の振興と業界の活性化を祈念し、「京都府花き振興ネットワーク」が設立されました。当組合でも昨年の花塚供養祭において「京の花文化」の名のもと、各支部より趣向を凝らせたオリジナルのスタンド花を展示し、取材に訪れたマスコミ各社を通じてスタンド花のみならず「生花」「花塚」を広く世間のみなさまに知っていただくよい機会を得る事ができました。今後も機会を見つけて花文化の素晴らしさと当組合の活動内容を広くアピールしていきたいと思います。
 ネットが浸透した現代社会では、すみずみまで発達した物流網のおかげもあり、人と人との直接のコミュニケーションが薄れるという不幸な副産物を生み出しました。コンビニや自動販売機で誰に遠慮することもなく好きな時間に買い物もできます。向かいあうのはパソコンのモニター・あるいはスマホの画面のみ、一切ことばを発することもなく、やりとりはメールでのテキストデータだけ、他者への関心が薄れるばかりか逆に生身の人間との会話を煩わしいとまで感じる若者もいると耳にします。社会的なつながりを持たない子どもたちがやがて大人になったとき、果たしてどのような世界を築くのでしょうか。
 我々が携わる花き業界は、なによりひとの気持ちを表し感性に訴える役目を担っています。幼いころから花に触れることで、どれだけ人の心は豊かになることでしょう。花育には情緒を育てる効果があります。新しく成立したこの花き振興法を最大限に活用し、ひとの心の豊かさ、そしてそれを表現し育てることができる花の素晴らしさを訴えていきたいと願っています。生産者のみなさん、市場、これからの社会を担うこどもたち、そして我我小売業者が一体となり、花の大切さを共有できる活動の始まりの年にしたいと思います。どうぞご協力ください。
 最後になりましたが、皆様方のご健勝とご繁栄を心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。