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 7月の講習会としてすっかり定着したひおうぎのお生花。講習会自体も10年目・第19回を数えるようになりました。京都生花さまからも14名の参加があり、合計46名が集う会議室は熱気で一杯でした。

昨年制定された花き振興法により、花きの振興にようやく国家予算が充てられるようになりました。京都でも生産者・流通・小売り・自治体の各関係者が連携し、「京都府花き振興ネットワーク」が誕生し、イノベーション事業として伝統花の振興に取り組むことになりました。花の消費拡大には、現代的な新しいストーリー性を持たせる方法もありますが、千年の都・京都の特質を生かし、古来からの歴史・風土・季節と由来によって愛でられてきた伝統の花に再び注目を集めようとしています。

消費者の注目を喚起し、ニーズが増えるようになれば我々小売業はもちろん、生・産・流、すべてにメリットが生まれることになります。

 元々は「基本を学ぼう」という姿勢から生まれ、華道やアレンジの先生を招き、「伝統と基本」の花を学ぶ講習会を主催してきた京花協が、そのイノベーション事業に参画し、ひおうぎの振興に一役買うことになりました。7月10日には花き振興ネットワークの一員として、中京支部の松本博成さんと吉村陽青年部副部長が京都市役所を訪れ、門川市長に宮津産のひおうぎの生花を贈り、取り組みを紹介しました。このニュースは京都新聞でも大きく取り上げられ、各方面から大きな関心を集める事になりました。

 京都を代表する最も大きな祭りを、京都産の花で飾ろう!祇園祭にひおうぎを飾る文化を復活させようと各山鉾町に呼びかけ、全33町のうち約半数の15の町にひおうぎを展示することができました。

実際に展示された鉾町を訪ねてみると、置かれた場所はそれぞれですが、やはり花のある・なしの差は大きく、祭りに「花を添える」の言葉通りでした。中には花の前で立ち止まり、カメラに収める観光客の姿もあり、大きな引き立て役としてその存在感を放っていました。魔除けの祭りに凛とたちあがる伝統の生け花、途絶やすことなく伝えていく必要性を感じました。

今後、京花協もネットワークとの連携を深め、様々な花きの振興策に具体的に取り組むことになります。他府県にはない花の伝統文化の継承に、誇りを持って参加しましょう。

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